Q&A
[予防接種]
「インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン」について
インターネットで「Hibワクチン」が認可されたと知りました。新しいものなので詳しいことがわかりませんが、受けた方がよいワクチンなのでしょうか?(4ヵ月)
細菌性髄膜炎は感染すると重篤な後遺症を残したり、生命にかかわることもある感染症で、その原因の首位を占めるのがインフルエンザ菌b型です。初期症状は高熱や頭痛など風邪の症状と見分けにくく、早期に診断することが難しいため重症化しやすくなります。「Hibワクチン」は、このインフルエンザ菌b型による細菌性髄膜炎を予防する目的で開発されたワクチンで、米国では1990年からすでに接種可能となるなど、現在は西欧をはじめとする多くの国々で、小児の定期予防接種のプログラムに組み込まれています。日本では有効性と安全性の試験を積み重ねた結果、2007年1月に厚生労働省から承認され、2008年12月にワクチンが発売されて、実際に接種できることになりました。接種は2~3ヵ月児に初回の接種を行い、1~2ヵ月間隔で合計3回接種し、満1歳を過ぎて追加接種を1回行うことになっており、臨床試験での副反応は一過性の局所反応といわれています。現在日本では、任意接種となっていますので、接種についてはかかりつけの小児科医に相談をしましょう。
※インフルエンザ菌b型は、冬に流行するインフルエンザと名前が似ているため同様に思われがちですが、インフルエンザとは直接関係はありません。細菌性髄膜炎の原因となるこの菌は「細菌」で、インフルエンザの原因である「ウイルス」とは異なります。
<参考>月刊母子保健 第595号 トピック・インフルエンザ菌b型ワクチン(Hibワクチン)より